アパレルの販売員をしていると、声かけのフレーズに困ることってありますよね。
場合によってはお客様に冷たく無視されたり、逃げるように店内から出て行かれたり(泣)これでは心が折れてしまいます。
また、どのお客様に対しても使えるアパレルショップでよく聞かれるフレーズを、ついつい使ってしまいがちです。
それが悪いことではありませんが、声かけのタイミング次第でお客様が購入されるかどうか変わってきますよね。
お客様が店内で商品を探されている様子が伺えたら、「何かお探しでしょうか?」というフレーズを使うチャンスです‼︎
そのチャンスを見逃さないように、アパレル販売員としてのフレーズや声かけのタイミングなどを確認していきましょう。
アパレル販売員の声かけはどんなフレーズを使うといい?
アパレルショップには日々いろいろなお客様がいらっしゃいます。
こちらが笑顔で「いらっしゃいませ〜♪」と声かけすると、笑顔で返してくれる天使のようなお客様もいらっしゃいます。
私はというと、アパレルショップに行くと店員さんには笑顔で返すように心がけてはいますが、実際のところ(うわ〜話しかけられた〜。捕まる前に早く出なきゃ〜‼︎)と内心思ってしまいます(笑)
警戒心や冷たい態度でバリアを張るお客様は、どのようなフレーズを使ったとしても、響かないどころか二度と来店されなくなったり、場合によっては怒って出て行かれたりするかもしれません。
では、アパレル販売員としてお客様にどのような「声かけ」をすると良いのでしょうか。
実は、声かけやフレーズも大事ですが、それ以上にお客様の様子を伺って「タイミング」をはかることが大事なんです。
タイミングを間違うと、お客様は遠ざかって行くかもしれません。
例えば、お客様が来店されて服を選び始めてすぐの「よろしければご試着できますよ」という声かけ。
この「試着」というフレーズはよく使われますよね。しかしお客様は来店されたばかりで、このタイミングで言われても、他の商品をもっと見たいかもしれません。
そもそもアパレルショップに立ち寄るお客様のほとんどが、何を買うかなどの目的なく来店されていることがほとんどだと思います。
どんな商品があるかゆっくり見て回ろうと思って立ち寄ったのに、来店直後のタイミングで「ご試着を〜」と言われたら引かれてしまうかもしれませんよね。
また同じように、目的なく見て回ってる最中に「何かお探しですか?」という声かけ。
気に入る物があれば購入しようと思っている段階で聞かれると、どう答えていいのか返答に困ってしまいます。
そして、お客様が商品を手に取ったり陳列を見たりしている時に、いきなり「そちらの商品人気なんですよ〜」というフレーズ。こちらもアパレルショップでよく使われますよね。
この場合も商品を見て回りたいのか、購入を検討しているのかわかりません。
しかしこれらの声かけやフレーズ、タイミングやコツさえ掴めばお客様との距離を縮めることができるかもしれませんよ。
アパレル販売員が使う上手くいきやすい声かけのコツ
では一体アパレルショップではどのようなタイミングで声かけをするのが良いのか、そのコツについて考えていきましょう。
「ご試着できますよ」というフレーズや「何かお探しですか?」というフレーズ、それ自体は全く問題ない声かけなんですが…
何がいけなかったかというと、大抵のお客様はアパレルショップにフラッと来店される中、商品を見始めてすぐに上記のような声かけをするから良い印象を持たれなかったんですよね。
お客様は特に商品を決めていないのですから、一通り商品をじっくり見たいのかもしれませんし、購入するかどうか迷っているのかもしれません。
すぐにその判断はできませんので、お客様の様子を離れた所からまずは観察してコツを掴むことが必要です。
そのコツは、お客様が商品同士を見比べたり、周りを見渡し始めたりした時が「何かお困りでしょうか?」と声かけするチャンスです‼︎
それに対してお客様から何かしらの反応があると思いますので、そうするとスムーズに接客へ進むことが出来るでしょう。
天気の話も服の話に繋がりやすい声かけの一つです。「今日は暑いですね〜」という話から「そろそろ夏物の服が欲しくなって〜」などと話が広がっていくこともあります。
また、お客様の着ている服に合わせて「今履いてらっしゃるスカートには、このトップスを合わせると今年風になりますよ」など、コーディネートを提案することができます。
他の商品と合わせての提案もできますし、お客様自身が持っている服の話をしてくださるかもしれません。
ただし、注意点があります。お客様が購入を検討している場合には、ついついもう一押しと思い長々と接客を続けてしまうこともありますよね。
その時にいつまでも押し続けても逆効果です。お客様に「このショップで買いたい」「このショップにまた来たい」と思っていただくことが大切です。
声かけばかりに気を取られていると、適切なタイミングを見失ってしまいます。時には引き下がることも必要です。
お客様は考え方も好みも一人ひとり違います。「この声かけは良い‼︎」と思われるものでも、それが全てのお客様に通用する訳ではありません。
また、何回も来店している常連のお客様になってくると、対応がまた少し変わってきます。
好みは基本的に変わらないことが多いので、常連のお客様は大体同じような服を購入することがほとんどだと思います。
そのような常連のお客様に、新しいコーディネートの提案をすると良いタイミングがあります。
例えば、無地が好きなお客様や同じ色の系統を選ぶお客様がいらっしゃるとします。
もしそのお客様がどのような服が良いか迷っている場合、いつも選ばないけれども似合いそうな柄や色をあえて提案してみると、意外な反応が返ってくるかもしれませんよ♪
その際には「ちょっと趣味とは違うかもしれませんが、お似合いになられると思うので、よかったらご試着してみませんか?」とやんわり声かけしてくださいね。
あくまでこのやり取りは常連のお客様で、日頃からのやりとりで信頼関係のできているお客様に限ります。
お客様一人では気付けなかった「新しい扉」を開くお手伝いができると素敵ですよね。
お客様の様子を観察しながら、アパレルショップで必要な声かけのコツを身につけていきましょう。
アパレル販売員が使わない方が良い声かけ例
アパレルショップと言うより一般常識の部分もありますが、「よろしかったですか?」などの間違った声かけをしている人を見かけます。
間違った声かけをしていると、お客様に失礼になったり、常識がないと思われたりしてしまいますよ。
いくつか例文を挙げてみますので、自分でも言っていないか是非チェックしてみてください。
何がおかしいかわかりますか?前半はよく聞きますが、後半は何が良くないのかちょっと難しいのではないでしょうか。正解は…
1番の「よろしかった」は過去形になるので、正しくは「よろしい」になります。これはよくやりがちなので、癖になる前に早めに直しましょう。
2番の「〇〇円から」の「から」という言葉は、距離や幅など場所の起点を表す言葉です。間違った敬語になるので、「から」は付けないようにしましょう。
3番は試着や会計時、お客様にサイズの確認をする場面で使用する声かけです。これは言葉というより、お客様の心情の問題ですね。
サイズを気にしているお客様は「そのサイズを着たらいけないの⁉︎」と思ってしまうかもしれません。少し柔らかく、曖昧な表現で伝えると良いでしょう。
4番は、もしかしたらお客様がその芸能人のことを好きではないかもしれませんし、知らないかもしれません。そのようなお客様にとってはどうでもいい話です。
それよりも商品の魅力やコーディネートの提案をした方が、お客様にとっても販売員にとっても時間を有効に使うことができますよね。余計な話は言わないようにしましょう。
5番の「彼氏さん・お母様・お父様」の呼び方。これはもしかしたら、お母様と思っていたらお友達や姉妹だったというパターンがあるかもしれないからです。
私も過去に「おばあ様」と言ったら実はお母様だったということがあり、血の気が引いた経験があります。
知り合いはお客様の国籍を間違えて、しばらく立ち直れずにいたということもありました。
口は災いの元。相手の方との関係が分からないのでしたら、余計なことは言わず「お連れ様」と言うようにしましょう。
正しい日本語を覚え、相手の気持ちを考えた声かけをすることが大切です。
まとめ
- アパレルショップでは声かけやフレーズも大事だが、それ以上にお客様の様子を伺って「タイミング」をはかることが大事。
- お客様が商品同士を見比べ始めたり、周りを見渡し始めたりした時が「何かお困りでしょうか?」と声かけするチャンス。
- 常連のお客様で信頼関係ができているお客様に限り、お客様が服を迷っている際に「新しいコーディネート」を提案してみる。
- アパレルショップでNGの声かけは「よろしかったですか?」「〇〇円からお預かりします」「◯サイズですがよろしいですか?」「芸能人の〇〇さんも着てますよ〜」「彼氏さん・お母様・お父様」などがある。
実際にアパレルショップに立っていると、なかなかフレーズが出てこないかもしれません。
とっさにフレーズが出てくるように日頃から「この時はこうしよう、ああしよう」とシミュレーションをしてみましょう。
それに加えて、お客様をよく観察することで「タイミング」を逃すことも減り、その場に適した声かけができるようになるでしょう。
お客様との信頼関係を築き上げて、売り上げアップにも繋げていきましょう♪